紫外線による光老化の悪影響



真夏の屋外で過ごしたときの日焼けが怖い、という方は多いと思います。

炎症によるダメージも困りますが、それより注意が必要なのは、毎日少しずつ紫外線を浴び続けることによる「光老化(ひかりろうか)」です。


目には見えない皮膚の下で、少しずつシミやシワの原因が蓄積し、年齢を経て表面化してきます。

光老化のメカニズムを知り、日々のダメージを最小限に抑えるためにはどうすれば良いのかを確認して、手遅れになる前に実践に移しましょう。


光老化ってなに?


目には見えない紫外線が、肌をエイジングさせてしまう「光老化」。

具体的にどのような現象で、原因となる紫外線の性質にはどんな特徴があるのか、改めて説明します。

光老化とは

光老化とは、紫外線を長時間浴び続けることで起こる、肌の老化現象です。

加齢によって生じる生理的な老化とは異なり、肌色のくすみやハリの低下、シミ、シワ、たるみとして現れます。


その症状は、紫外線を浴びた時間や紫外線の強さに比例すると言われます。

光老化した肌の特徴は、ゴワゴワして深いシワやシミが現れること、肌のきめが著しく変形し、角質層の厚さが不均一になること、真皮内のコラーゲンの繊維束の太さが大きく変化することが挙げられます。


健康に欠かせないビタミンDは、紫外線を1日に5分~数十分程浴びないと体内で生成されません。

そのため多少の紫外線は不可欠ですが、浴び続けるのは良くありません。


光老化が皮膚がんにつながる可能性も指摘されており、美容面だけでなく健康のためにも気を付けるべき現象なのです。

UVAとUVBの違いは?

太陽光線にはいくつかの種類がありますが、光老化に大きく影響するのは、UVAとUVBという二種類の紫外線です。

「生活紫外線」とも呼ばれるUVAは波長が長く、雲や窓ガラスも通り抜け、UVBの20~30倍の量が地上に降り注いでいます。


肌では表皮を通り抜けて真皮層まで到達し、急激な作用ではないものの、知らない間にダメージを蓄積させ、光老化を促すします。

一方、「レジャー紫外線」とも呼ばれるUVBは波長が短く、エネルギーが強いのが特徴で、シミや皮膚がんの直接的な原因となっています。


またUVBは、コラーゲン繊維を破壊する酵素・コラゲナーゼを活性化することで、シワの増加にも影響します。


光老化が肌に及ぼす影響は?


紫外線を浴び過ぎることで光老化が起こると、肌には具体的にどのような変化が現れるのでしょうか。

変化を起こすメカニズムを見ていきましょう。

シミ・そばかすができる

主に表皮の変化であるシミやそばかすに影響するのは、UVBです。

強力なUVBを浴びると、肌内部を守るために紫外線を吸収するための色素・メラニンが作られます。


肌の新陳代謝によって排出される程度の生成量であれば問題ないですが、紫外線が強く多いほどメラニン量は過剰になり、排出されないまま表皮細胞内にとどまって、シミの元となるのです。

シワやたるみの原因になる

シワやたるみには、主にUVAが影響します。

表皮を通過し真皮層に到達したUVAは、肌のハリを維持しているコラーゲンとエラスチンの繊維を破壊する酵素を増やします。


その結果コラーゲンは小さく刻まれ、エラスチンは変形して、ハリの維持機能が損なわれます。

皮下組織の機能も低下させ、支えを失った肌にはたるみが生まれ、シワが出来やすくなります。

皮膚がんの原因になる事も

光が当たる場所には皮膚がんが出来やすく、光老化が皮膚がんの一因であることが分かっています。

大量の紫外線を浴びた際に、皮膚細胞の中の遺伝子が傷つけられ、炎症が起こります。これが繰り返されることで、悪性のがん細胞の増殖が進むのです。


紫外線には皮膚の免疫機能を抑制する作用があることからも、悪性細胞の増殖を促してしまう側面があります。


光老化を予防するには?


光老化を予防するためには、紫外線を浴び過ぎないよう工夫すること、そして日焼け止めや日傘などを適切に使い、屋外でなくても対策を怠らないことです。

日焼け止めの使い方やその他に出来る予防法についてもまとめます。

対策1:日焼け止めを正しく使う

まずは日焼け止めの表示について理解しておきましょう。UVAを防ぐ効果を表すのが「PA」です。

+から++++までの4段階で示され、+の数が多いほど防止効果が高まります。


UVBを防ぐ効果を表すのはSPFであり、最大値は50です。

肌が赤くなるまでの時間をどれだけ引き延ばせるかを表していて、例えばSPF15の場合、通常10分で肌が赤くなるのであれば10分×15=150分にまで引き延ばせることを示します。


晴れの日を100%とすると、曇りの日でも65%、雨の日でも20%程度の紫外線が降り注いでいます。

日差しの強い日の屋外だけでなく、日焼け止めを日常的に使用すること、肌に塗って2~3時間程度で効果が落ちてくるため、こまめに塗り直すのがポイントです。


長く肌につけているものですから、必要以上に強力なものを用いると肌への負担が大きく、逆にトラブルを引き起こします。

以下を目安に、生活シーンに合った日焼け止めを使用してください。


  • 日常生活での散歩、買い物など    →PA+~++ SPF10~20
  • 屋外での軽いスポーツ、レジャー   →PA++~+++ SPF15~30
  • 炎天下でのレジャー、マリンスポーツ →PA++~++++ SPF30~50
  • 紫外線が非常に強い場所  →PA++++ SPF50


顔の塗り方では、各ポイントに日焼け止めを置いたらすみずみまで伸ばし、もう一度同様に重ね付けします。

首~襟足の数か所にのせた日焼け止めは、手のひらを使って馴染ませ、最後に下から上に向かって塗り上げます。


手足やデコルテ部分は、容器から直接、線状に日焼け止めを置き、円を描くように全体に伸ばしていきましょう。

対策2:帽子や日傘、羽織りもので対策

紫外線を防ぐのに有効なのは、暗めの濃い色彩です。

帽子や日傘、カーディガンなどの羽織りものは黒や紺色を選ぶと、より効果的に紫外線をカットできます。


UVカット対策用のパーカーやカーディガン販売されているので試してみましょう。

衣類から出た手や手首、首筋などは、忘れずに日焼け止めを塗ってくださいね。


光老化は目からの紫外線にも影響を受けます。外ではサングラスを使うとして、室内でのおすすめはUVカット効果のあるメガネです。

ファッションの一部として楽しんでみてはどうでしょうか。

対策3:室内でも紫外線対策を

先述のように、UVAは窓やカーテンを透過してしまうため、室内であっても紫外線対策をする必要があります。

窓から離れた場所であれば、UVAの到達量は10%以下にまで減少します。そんなときはファンデーションでも十分にカバーできます。


カーテンや窓ガラスでできる紫外線対策があります。例えば、特殊なレース織りで、まるで鏡のように光を乱反射させるミラーレスカーテン。

採光を取り入れつつ紫外線カットできるうえ、断熱効果もあります。


また窓にUVカットフィルムを貼ったり、高断熱複層ガラスを入れることで、透過する紫外線を90%以上カットすることも可能です。

シミやシワの目立たない若々しい肌のためだけでなく、健康のためにも、できることから実践してみてください。


シミ・シワの原因、紫外線による光老化って?・まとめ

  • 生理的老化とは異なり、紫外線を浴び続けることで起こるのが光老化
  • UVBによりメラニンが過剰になり、シミやそばかすの元になる
  • UVAは真皮層内のハリの減少を促し、たるみやシワが起こる
  • 日焼け止めは生活シーンに合わせて使い分ける
  • 帽子や日傘、羽織りものは濃く暗めの色を選ぶ
  • 天候、屋内外に関係なく、日常的な紫外線対策を

 肌のハリを取り戻す化粧品は?




このページの先頭へ